記事更新日:2026年08月22日
記事公開日:2026年08月22日
採用ピッチ資料や会社紹介資料で、意外と手が止まるのが「働く環境」のページです。制度も、オフィスも、数字も、社員の雰囲気も全部伝えたい。けれど1枚に詰め込むと、ただの箇条書きになってしまいます。
この記事では、スラデザに掲載されている実在の「働く環境」スライドを見比べて、デザインの型ごとに6分類・18枚を紹介します。おしゃれかどうかではなく「何を伝えたいときにどの型を使うか」で選べるように並べているので、自分の資料に近い型から読んでみてください。
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まず、何を書くかを決めます。実際の会社紹介資料を見ていくと、「働く環境」のページで扱われている情報は次の7つに整理できます。全部を1枚に入れる必要はなく、1枚につき1〜2項目に絞り、複数枚に分けている資料がほとんどです。
ここから先は、この項目たちをどう見せるかの話です。
150枚以上の働く環境スライドを見比べると、レイアウトはおおよそ次の6つの型に分かれます。自分が伝えたいことから逆算して型を選んでください。
| 型 | 得意なこと | 向いている場面 |
|---|---|---|
| オフィス写真グリッド型 | 職場の空気をそのまま見せる | オフィスに特徴がある/出社を前提にしている |
| 制度カード一覧型 | 制度の数と幅を漏れなく並べる | 福利厚生が充実している/制度で選ばれたい |
| 数字で見せる型 | 主張を客観的に裏づける | 有休取得率や残業時間に自信がある |
| 時間軸・スケジュール型 | 働くイメージを具体的にする | 職種の実務が想像しにくい/未経験を採用する |
| 社員の声型 | 会社ではなく当事者に語らせる | カルチャーフィットを重視する |
| 勤務条件テーブル型 | 条件を正確に、探しやすく置く | 応募直前の読者に判断材料を渡す |
複数のオフィス写真を格子状に並べる、最もよく使われる型です。文章で「開放的なオフィス」と書くより、写真を6枚並べたほうが早く伝わります。

引用元:https://speakerdeck.com/findyinc/findy-inc-dot-company-profile
ファインディ株式会社の働く環境スライドです。「生産性を高める機能美 × オープンコミュニティハブ」というコンセプトを中央に一行で置き、その下にミーティングルーム・イベントスペース・パントリー・フリースペース・エントランス・執務室の6枚を2段3列で並べています。写真の左上に白い角丸のラベルを重ねて部屋名を置いているため、6枚をすべて同じ大きさに揃えられています。

引用元:https://speakerdeck.com/tokium/tokium-hui-she-shao-jie-zi-liao
株式会社TOKIUMの働く環境スライドです。同じ6枚グリッドでも、こちらはラベルを重ねず写真の下にキャプションを置いています。「開放感のあるエントランス」「ナレッジシェアを促進するライブラリー」のように名詞句で語尾を揃えているため、6枚が同じリズムで読めます。写真同士の間隔も広く、白の余白が多い構成です。

引用元:https://speakerdeck.com/play_inc/enziniaxiang-kehui-she-shao-jie-zi-liao-slash-zhu-shi-hui-she-play
株式会社PLAYの働く環境スライドです。黒帯のヘッダーに「Office Gallery」とだけ置き、その下は6枚を隙間なく敷き詰めています。キャプションもラベルも一切なし。検証用のスマートフォンがずらりと並ぶ棚など、この会社にしかない光景が1枚目に来ているのが上手いところです。
制度や福利厚生を、同じ大きさのカードに切り分けて並べる型です。数の多さがそのまま「充実している」というメッセージになります。

引用元:https://speakerdeck.com/malna/malna-recruiting-pitch
malna株式会社の働く環境スライドです。「働く環境 − 8つの社内制度」の見出しどおり、01〜08の番号を振った角丸カードを2段4列で並べています。塗りを使わず細い紺の罫線だけで区切り、明朝体で字間を広くとっているため、8枚並んでも画面が重くなりません。各カードには「(上限2万円/月)」のように金額まで書かれています。

クロスマート株式会社の働く環境スライドです。休暇制度を6枚のカードに分け、それぞれに「付与数:3日」という薄いオレンジの帯を共通で入れています。この帯があるおかげで、6つの制度を同じ物差しで比べられます。枠線・見出し・帯をすべてオレンジ系で統一し、添えられた線画イラストだけが黒という配色です。

引用元:https://speakerdeck.com/mediaaid2021/mediaaid-company-deck-20250305
MediaAidの働く環境スライドです。労働環境・休暇制度・成長支援・チームビルディング支援・福利厚生の5項目を、円形の白いアイコンとセットで上下にずらしながら配置しています。項目数が奇数のときにきれいな格子に収まらない問題を、ジグザグ配置で解いた例です。背景には「Working Environment」の英字を薄いグレーの巨大文字で敷いています。
「働きやすい環境です」という主張を、有休取得率や平均残業時間といった数字で裏づける型です。書き手の感想ではなくなるため、説得力が一段上がります。

引用元:https://speakerdeck.com/cinchr/company-introduction
株式会社CINCの働く環境スライドです。罫線も囲みもいっさい使わず、余白だけで4列2段に区切って8つの指標を並べています。数値は紺の極太、単位の「名」「%」は数値よりずっと小さく添える、という強弱の付け方で、8個あっても数字が先に目に入ります。平均残業時間35時間という都合の良くない数字も載せ、下の補足で繁閑期があることを説明しています。

引用元:https://speakerdeck.com/layerx/company-deck
株式会社LayerXの働く環境スライドです。左に出社頻度のドーナツグラフ、右に8つのカラータイルという分業になっています。分布があるものはグラフ、単一の値はタイルと役割を分けているため、1枚に10個以上の情報が載っていても読み分けられます。eNPS 7.9 には「10業界平均 -62.5」と出典付きの比較対象が添えられています。

引用元:https://speakerdeck.com/smartcamp/sumatokiyanpuzhu-shi-hui-she-hui-she-shao-jie-zi-liao
スマートキャンプ株式会社の働く環境スライドです。数字をそのまま置くのではなく、絵で量を見せています。有休取得率61.2%はカレンダーのアイコン10個のうち6個をオレンジに塗り、男性育休取得率21.4%は人型14人のうち3人をオレンジに。数字の背面にはマーカーのような塗りが敷かれています。
1日の流れや入社後の進み方を、時間の軸に沿って見せる型です。制度の説明では伝わらない「実際どう働くのか」が具体的になります。

引用元:https://speakerdeck.com/katsuegu23/company-profile
株式会社エンリージョンの働く環境スライドです。「コンサルタントの1日」を横一直線の矢印で表し、9時から18時30分までの時点を軸の上下に交互に配置しています。上下に振り分けることで、9件という多さでも横1本の軸に収まっています。出勤と業務終了だけは黒の反転タグになっていて、1日の始まりと終わりがすぐ分かります。

引用元:https://speakerdeck.com/roxxrecurit/we-are-hiring
株式会社ROXXの働く環境スライドです。こちらは1日ではなく、入社前からDay90までのオンボーディングを扱っています。5つのフェーズをシェブロン(矢羽根)で区切り、その下に各フェーズの目的と具体的な項目を並べる構成です。Day1とDay4の間隔は実際にはもっと空いているため、軸に波線を入れて省略を示しています。

引用元:https://speakerdeck.com/azapa/azapa-culturedeck
AZAPA株式会社の働く環境スライドです。フレックス制度を、6:00から21:00までの横1本の帯で表現しています。フレキシブルタイムは中間のグレー、必ず勤務するコアタイムは黒、昼休憩は薄いグレーと、濃さの違うグレー3色だけで区切っているため、最も重要な「必ず勤務する時間帯」が自然に最も濃くなっています。
会社が自社を説明するのではなく、そこで働いている人に語らせる型です。制度や設備では伝わらない人間関係やカルチャーを扱えます。

引用元:https://speakerdeck.com/suisei2015/suisei-dot-inc-company-deck
株式会社水星の働く環境スライドです。「入社前後のギャップ」「働きがい」「会社の推しポイント」という3つの質問を立て、それぞれの答えを白い角丸カードに箇条書きで収めています。薄いグレーの背景に白いカードを置いているため、枠線を引かなくてもカードが浮き上がります。答えにくい「入社前後のギャップ」を最初に持ってきているのが誠実です。

引用元:https://speakerdeck.com/ixyas/ikusiasuzhu-shi-hui-she-hui-she-shao-jie-zi-liao
イクシアス株式会社の働く環境スライドです。左半分に社内アンケートの回答を6つの吹き出しで、右半分に20人分の顔写真を4列5段のグリッドで並べています。声だけを載せた場合と違い、「これだけの人数に聞いた」ことが写真の量で伝わります。吹き出しの中では結論部分だけが緑の太字になっていて、拾い読みができます。

引用元:https://speakerdeck.com/yayoi_hr/yayoi-company-deck
弥生株式会社の働く環境スライドです。「どんな人が多いですか?」「ずばり、弥生の好きなところ」の2問に対する回答を、大小さまざまな吹き出しで自由に配置しています。短い声は文字を大きく、長い声は小さくすることで、10個以上の声を1枚に収めています。吹き出しは枠線だけで塗りを入れず、緑・青・ピンク・紫と線の色だけを変えている点も画面が濁らない理由です。
勤務時間・勤務地・休暇などの条件を、項目名と内容の対で正確に並べる型です。応募を迷っている読者が最後に確認する情報なので、探しやすさが何より大事です。

引用元:https://www.spirinc.com/recruit
株式会社Spirの働く環境スライドです。表組みを使わず、項目名と内容の間に縦罫を1本引くだけで勤務条件を成立させています。行間を広くとっているため、横罫がなくても項目の切れ目が分かります。右3分の1には淡いモノクロのデスク写真を配置し、文字だけになるのを避けています。

引用元:https://speakerdeck.com/halu_japan/zshi-dai-siyotodoramaqi-dian-noci-shi-dai-xing-purodakusiyon
株式会社HA-LUの働く環境スライドです。左半分は横罫で4項目を区切った整然とした条件表、右半分は社員の集合写真5枚を角度も大きさも変えて重ねたコラージュ。硬い条件表と賑やかな写真という正反対のものを左右に置くことで、条件と雰囲気を1枚で両方渡しています。見出しの下に「2026年1月現在」と基準日が入っている点も実務的です。

引用元:https://speakerdeck.com/helloinc/company-deck
株式会社ハローの働く環境スライドです。黒背景に、項目名を金色で右揃え、細い縦罫を挟んで内容を白文字の左揃えという配置。項目名を右揃えにしているので、縦罫の左右で文字の端がぴたりと揃います。6項目しかない情報を上下中央に寄せ、周囲に大きく余白を残しているため、条件の羅列でも落ち着いて見えます。
今回は「働く環境」の高品質なスライドを18つ紹介しました。オフィス写真グリッド型・制度カード一覧型・数字で見せる型・時間軸型・社員の声型・勤務条件テーブル型と6つに分けてきましたが、実際の資料では1つの型に絞らず、複数枚に分けて組み合わせるのが一般的です。
たとえばオフィス写真グリッドで雰囲気を見せ、数字で裏づけ、最後に勤務条件テーブルで判断材料を渡す。この3枚があれば、働く環境のページとしては十分に成立します。まずは自分の会社の強みがどの型と相性が良いかを決めてから、手を動かしてみてください。
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