記事更新日:2026年10月21日
記事公開日:2026年10月21日
従業員数、平均年齢、男女比、有給取得率。会社紹介資料や採用ピッチ資料には、会社のいまを数字でまとめた「数字で見る◯◯」のスライドがよく入っています。文章で説明するより短い時間で会社の輪郭が伝わるので、読み手にとってもありがたいページです。
ただ、数字を並べるだけなら誰でもできる分、デザインで差がつきます。同じ「平均年齢32歳」でも、格子に並べるのか、円グラフの真ん中に置くのか、人のアイコンで描くのかで、受け取る印象は変わります。
この記事では、スラデザに集まった「数字で見る」のスライドを4つの型に分け、実在企業のスライド12枚とあわせて解説します。すべて実際の会社紹介資料・IR資料・統合報告書から集めたスライドです。
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「数字で見る」のスライドを大量に見比べると、配色より先に、数字をどんな器に入れるかで作りが分かれます。格子状に1つずつ並べるのか、グラフで割合を見せるのか、数字そのものを大きくするのか、アイコンや地図で絵にするのか。まずは4つの型を整理しておきます。
| 型 | 得意なこと | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ① 格子状に並べる | 性質の違う数字を6〜8個、同じ重さで一覧にする | 会社紹介・採用ピッチの「会社のいま」 |
| ② 円グラフで構成比を見せる | 年代・職種・男女などの内訳を割合で見せる | メンバー構成・組織の紹介 |
| ③ 主役の数字を大きく置く | 一番伝えたい数字を1〜2個に絞って言い切る | 事業規模・実績・市場の現状 |
| ④ アイコン・地図・イラストで絵にする | 割合や広がりを、数字を読まなくても分かる形にする | 働き方・拠点・統合報告書のまとめ |
どの型でも、載っている項目はおおむね共通しています。従業員数・平均年齢・男女比・新卒と中途の比率・有給や育休の取得率・平均残業時間といった組織の数字と、売上・会員数・導入社数・拠点数といった事業の数字です。自社の数字を書き出してから、どちらが多いか、割合のデータがあるかを見て型を選ぶと迷いません。
最も基本になる型です。数字を4列×2段のように格子状に並べ、カードや枠で1つずつ区切ります。項目名・アイコン・数字の位置を全項目でそろえるので、性質の違う数字が混ざっても一覧として読めます。迷ったらこの型から作り始めるのがおすすめです。

引用元:https://speakerdeck.com/cinchr/company-introduction
CINCの数字で見るスライドです。「数字でみるCINC」として、従業員数・平均年齢・業界未経験者比率・有給消化率・平均残業時間・在宅勤務・育休復帰率・男性育休取得率の8項目を4列×2段に並べています。枠もアイコンも使わず、白い背景に項目名、大きな数字、2〜4行の短い説明文を縦に積んだだけの構成です。色は紺1色で、「32.7歳」のように単位と小数点を小さくして整数部分を目立たせています。集計時点は右下に「(2024年10月末時点)」とまとめて入れています。

引用元:https://speakerdeck.com/fabrica_com/company-deck
ファブリカホールディングスの数字で見るスライドです。CINCと同じく2段の格子に並べていますが、こちらは1項目ずつカードで区切っています。従業員数224名・平均年齢39.3歳・平均勤続年数6.6年・拠点数19拠点などを、薄いグレーのカードに入れて並べています。数字は縦長の太い書体でカードいっぱいに大きく置き、その背後に人の列・階段・時計・カレンダーといったイラストを白く薄く敷いています。新卒と中途の採用比率のカードだけは2枠分の幅を取り、「約28%」と「約72%」の間に小さなドーナツグラフを挟んでいます。

引用元:https://speakerdeck.com/anker_jp/anker-japan-corporate-deck-2026
アンカー・ジャパンの数字で見るスライドです。「数字で見るAnker」の見出しのうち、社名の「Anker」だけを青にしています。背景はオフィスビルの写真を白く薄めたもので、その上に影の付いた白い角丸カードを8枚浮かせています。カードの中は左上に青いアイコン、その下に紺の太い数字、さらに下にグレーの小さな項目名という左揃えの構成です。設立13年・社員数200名・平均年齢32歳といった組織の数字と、国内直営店舗数59店舗という事業の数字を同じカードに並べています。
年代・性別・職種など、内訳のデータがそろっているときに選びたい型です。「平均年齢32歳」という1つの数字だけでなく、20代と30代がどれくらいいるかまで伝わるので、候補者が自分の居場所を想像しやすくなります。ドーナツグラフの真ん中に代表の数字を置くのが定番です。

matsuri technologiesの数字で見るスライドです。「数字で見るmatsuri(構成比率)」として、年齢・性別・出身国の3つを同じ大きさのドーナツグラフで横に並べています。色は赤からごく薄いピンクまで、1つの色相の濃淡だけで塗り分けています。凡例はグラフの外ではなくドーナツの内側に入れ、年齢のグラフだけは内側に「平均32.8歳」を大きく添えています。各グラフの見出しの下には短い線を引いています。

引用元:https://speakerdeck.com/ixyas/ikusiasuzhu-shi-hui-she-hui-she-shao-jie-zi-liao
イクシアスの数字で見るスライドです。年齢・従業員数と形態・職種の3列を点線で区切り、見出しを緑の文字で入れています。年齢のドーナツの中央には「平均年齢31.9歳」、従業員数のドーナツの中央には「メンバー数55名」を太く大きく置き、内訳はグラフの外側に「30代 28名」「正社員 42名」のように人数で書いています。職種だけはドーナツではなく円グラフにし、カスタマーサクセス20名などの職種名と人数を扇形の中に書き込んでいます。色は緑系の数色だけです。

引用元:https://speakerdeck.com/coneinc/cone-inc-hui-she-shao-jie-zi-liao-cai-yong-pitutizi-liao
CONEの数字で見るスライドです。メンバー構成を、年代別割合と職種別割合の2つのドーナツグラフで見せています。ここまでの2枚と違い、色は黒からごく薄いグレーまでの無彩色だけで、割合の大きい項目ほど濃く塗っています。扇形の間には白い隙間を入れて区切り、各項目の数字は点と細い線でグラフの外へ引き出しています。中央には「平均年齢28歳」と「全7職種」を置き、外側の「66.7%」のような数字は整数部分を大きく、小数部分を小さくしています。
載せる数字に優先順位を付け、一番伝えたい数字だけを画面いっぱいに大きくする型です。格子状に並べる型ではすべての数字が同じ重さになりますが、この型では「まずこれを覚えて帰ってほしい」という数字が決まります。事業規模や実績を見せるページ、市場の現状を伝えるページで多く使われています。

引用元:https://speakerdeck.com/dmm/dmm-koporetobutuku2024
DMM.comの数字で見るスライドです。上段に「売上 4,287億円」と「会員数 6,012万人」を、スライドの横幅を二分するほど大きな黒い数字で置いています。それぞれの数字の真下には年ごとの棒グラフを付け、古い年の棒は薄いグレー、直近になるほど濃くし、最新の年だけを黒にしています。下段には事業数・グループ会社・創業・グループ従業員の4つを、細い縦線で区切って一回り小さな数字で並べています。色は黒とグレーだけです。

引用元:https://speakerdeck.com/3sunny/companydeck-3sunny
3Sunnyの数字で見るスライドです。「数字で見るCAREBOOK」として、サービスの導入数とシェア率の2つだけを見せています。左のカードには「1800 以上の病院で導入」を左上に大きく置き、右下へ2020年1月から2024年3月までの棒グラフを並べています。最後の棒の上には病院のアイコンを載せ、棒の後ろには薄いピンクの大きな矢印を描き、「前年比約2倍」を添えています。右のカードはドーナツグラフの中央に「20%」を置き、「業界最大級」の吹き出しを付けています。DMM.comと同じく数字とグラフを組み合わせていますが、こちらは項目を2つに絞り、ピンク系の1色でまとめています。

引用元:https://speakerdeck.com/yayoi_hr/yayoi-company-deck
弥生の数字で見るスライドです。自社ではなく「弥生が向き合う日本の中小企業の現状」を数字で見せています。左には黄緑から青へのグラデーションのタイルを大小3枚組み、一番大きなタイルに「中小企業比率 99.7%」を白で大きく入れ、下の2枚に労働人口比率70%と国内GDPへのインパクト55%を置いています。右側は「日本を元気にするためには中小企業が元気にならなければならない」というメッセージと説明文のあとに、「2025年休廃業・解散件数 6.8万社」を紺の大きな文字で入れています。
数字をアイコンの数や地図上の円の大きさに置き換え、数字を読まなくても割合や広がりが分かるようにする型です。いわゆるインフォグラフィックに一番近い作り方で、作る手間はかかりますが、記憶に残りやすいスライドになります。項目数は3〜7個程度に絞るのがコツです。

引用元:https://speakerdeck.com/smartcamp/sumatokiyanpuzhu-shi-hui-she-hui-she-shao-jie-zi-liao
スマートキャンプの数字で見るスライドです。有休取得率61.2%は、10個のカレンダーのアイコンのうち6個をオレンジで塗って「HOLIDAY」と書き、7個目の端だけを細く塗って表しています。男性の育休取得率21.4%は、14人の人型アイコンのうち3人だけをオレンジにし、「(3人/14人中)」と実数も添えています。平均残業時間は時計のアイコンと「13時間34分/月」の組み合わせです。数字にはすべて黄色のマーカーのような帯を敷いています。

引用元:https://speakerdeck.com/nec_recruiting/kiyariacai-yong-nechui-she-shao-jie-zi-liao
NECの数字で見るスライドです。「世界50カ国以上、249拠点」というグローバルネットワークを、薄いグレーの世界地図の上に地域ごとの拠点数を置いて見せています。欧州78・アジア大洋州60・日本58・北米20・アフリカ14・中南米13・中東6の数字を、それぞれ半透明の円の中に青い太字で入れ、数字の大きい地域ほど円も大きくしています。地図と円の色を薄く抑え、色が付いているのは数字だけです。

マネーフォワードの数字で見るスライドです。「データで見るマネーフォワード」として、見開き2ページに従業員数・AI基礎研修の受講者数・労働基準法違反件数・海外拠点・MSCI ESGレーティング・取締役の多様性・従業員エンゲージメントなどをまとめています。従業員数は241名から2,597名までの棒グラフの周りに人物のイラストを配置し、最新の値を黄色の吹き出しで大きく見せています。海外拠点「3カ国」は数字を地球儀と飛行機のイラストに重ね、エンゲージメントのスコアは4.2〜4.6の数字を吹き出しに入れて並べています。色は黄色とオレンジの2色です。
今回は「数字で見る」の高品質なスライドを12枚紹介しました。
並べてみると、「数字で見る」のスライドは載せる項目よりも、数字をどんな器に入れ、どの数字を一番大きくするかで印象が決まっていました。格子状の型は全項目を同じ重さで一覧にし、円グラフの型は内訳まで見せ、主役を大きくする型は1つの数字を覚えて帰ってもらい、アイコンや地図の型は数字を読まなくても伝わるようにする。どの型でも、色数を絞り、数字の単位や小数部分を小さくして整数部分を目立たせる工夫は共通していました。
迷ったら、まず格子状に並べる型で作ってみてください。年代や職種の内訳データがあれば円グラフの型、売上や導入社数など自慢したい数字があれば主役を大きくする型、割合や拠点の広がりを見せたければアイコンや地図の型、と内容に合わせて切り替えると選びやすくなります。
まだもう少し別のデザインを見たい!と言う方は、数字で見るのスライドデザイン一覧も参考にしてみてくださいね。
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