記事公開日:2024年02月14日
記事更新日:2025年10月01日
パワポやスライドで資料を作るとき、「目次スライド」は一番手軽に印象を良くできるパートです。
難しい図解や凝った表紙と違って、レイアウトや色を少し工夫するだけで、資料全体の完成度をぐっと引き上げることができます。
とはいえ、実際の資料では「ただ箇条書きで並べただけ」の目次も多く、せっかくの内容が少しもったいなく見えてしまうことも。
この記事では、目次スライドを4つのパターンに分けて、それぞれの特徴や使いどころ、実例をまとめました。
「もっといろんな目次のスライドを見たい!」と言う方は、目次のスライドデザイン一覧もご覧ください。
目次スライドのデザインは、見せ方や目的によって大きく方向性が変わります。
資料の性質に合ったパターンを選ぶことで、構成が一目で伝わるだけでなく、読み手の印象や資料全体の信頼感にも大きな差が生まれます。
本記事では、代表的な目次デザインを次の4つのパターンに整理しました。ここから先の章では、それぞれの特徴や実例を詳しく解説していきます。リンクをクリックすると、それぞれの章まで移動できます。
パターン | 難易度 | 用途 |
---|---|---|
シンプル・王道型 | 初級者向け | どんな資料にも合う基本形。迷ったらコレ。 |
左右分割型 | 初〜中級者向け | イラストや写真など、魅力的なビジュアルを使えるとき |
ダイナミック型 | 中級者向け | ピッチや投資家向けで冒頭からインパクトを与えたいとき |
自由レイアウト型 | 上級者向け | 記憶に残る目次を作りたいとき |
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営業資料・採用資料・IR資料など、プロのデザイナーが選んだ3,000枚超のスライドデザインから、理想のデザインを見つけられます。
もっとも汎用性が高く、どんな資料にも合わせやすいのが「シンプル・王道型」です。
章立てを番号や箇条書きで整理するだけでも資料の構造が一目で分かり、読み手が迷わないのが最大の特徴。
社内共有資料や営業提案書など、「情報のわかりやすさ」が重視されるシーンで特に効果を発揮します。
ログラスの目次デザインです。
文字だけで構成されたもっとも基本的なスタイル。
大きな番号を添えることで章立てが一目でわかり、全体の構成を直感的に把握できます。
また、細かい項目は薄いグレーで補足することで、情報量を整理しながら「何が書かれているのか」を明確に伝えられます。
シンプルでありながらも整然とした印象を与える、最初に押さえておきたい基本形です。
ストリームメディアコーポレーションの目次のスライドデザインです。
ページ番号を添えることで、より丁寧で信頼感のある印象を与える目次デザインです。
各章とページ番号を点線でつなぐレイアウトにすることで、左右のバランスが取りやすく、視線の流れも自然になります。
特に投資家向け資料や社外共有用のプレゼンなど、「きちんとした体裁」を求められる場面に向いています。
ただし、ページ構成が変わるたびに番号の修正が必要になるため、更新頻度の高い資料には不向きな点には注意が必要です。
番号とページ番号を明記し、基本をしっかり押さえながらも、文字を大きく太字で配置することで力強い印象を与える目次デザインです
シンプルな構成でありながらも存在感があり、資料全体に「自信」や「勢い」を感じさせたいときに効果的です。
特にピッチ資料や事業紹介資料など、最初の数ページでインパクトを出したい場面で活躍します。
さらに印象を強めたい場合は、後述のダイナミックな目次もぜひ参考にしてみてください。
シンプル・王道型の例を3つ紹介しました。
どれも「ザ・目次」といった定番のレイアウトですが、やはりそのわかりやすさと安心感はピカイチです。
さらに、フォントの太さや階層表現、ページ番号の有無など、ちょっとした工夫だけでも印象は大きく変わるのがこの型の魅力。
まずはこのレイアウトをベースに検討し、そこから自社のトーンや資料目的に合わせて調整していくのが王道の進め方です。
他の目次デザインのパターンも見てみたい方は、目次のスライドデザイン一覧もぜひご覧ください。
目次スライドの片側に写真やイラストなどのビジュアルを大きく配置し、もう片側に章立てをまとめるレイアウトが「左右分割型」です。
「資料の世界観を伝える」「雰囲気で印象づける」目的で使い、会社案内や採用資料、ブランド資料などとの相性が抜群です。
特に、キービジュアルとなる写真・イラスト・商品画像を保有している場合は、強い印象を与えられます。
目次自体は数字と章立てを書けば十分で、イラストや写真、商品画像のイメージ画像がある会社なら、実は意外と簡単につくれるスライドで非常におすすめのスタイルです。
Pacific Metaの「太平洋」を連想させる広大な海の写真をキービジュアルとして使った目次デザインです。
会社名とのつながりが一目でわかるビジュアルによって、企業のコンセプトやブランドイメージを自然に伝えられるのがポイント。
夕焼けのグラデーションが加わることで、落ち着いた印象とエモさを演出し、資料全体のトーンを決定づけています。
ロゴ・社名・ミッションなどと関連する写真やイラストを用いることで、“読む前から企業らしさが伝わる”目次に仕上げられる好例です。
アイソメトリックなイラストを大きく配置し、親しみやすく優しい印象を演出しているデザインです。
投資銀行というやや堅い業種の中で、柔らかさ・温かみを感じさせるトーンを取り入れることで、競合との差別化を図っています。
また、建物・人・階段・アイコンなどのモチーフが事業領域や企業活動を連想させる役割を果たしており、「この会社がどんな価値を提供しているか」を視覚的に伝えられる点もポイントです。
イラストを企業の“顔”として資料全体の雰囲気を決めたいときに、効果的なアプローチといえるでしょう。
プロダクトであるアプリの画面をスマートフォンのモックアップとして配置し、シャドウを加えることで、一枚の“製品写真”のような印象に仕上げています。
見るだけでどのような事業を展開しているかが直感的に伝わるため、事業内容やプロダクトの強みを印象づけたい資料に特に効果的です。
また、UIデザインの美しさや使いやすさを訴求できる点もこの手法の大きなメリット。自社サービスの価値を“画面そのもの”で語る、IT企業らしい目次スライドといえるでしょう。
左右分割型の目次デザインを3つ紹介しました。
目次スライドは、資料の中でも余白を大きく活用できるページです。そのスペースに顔となるキービジュアルや商品画像を大胆に配置できるのが「左右分割型」の魅力です。
目次の構成自体は、シンプル・王道型と同様に数字と見出しを並べるだけで十分。デザインのハードルが低い一方で、ブランドの世界観や事業内容を視覚的に印象づける効果を発揮できます。
ぜひトライして、自社らしさを表現してみてください!
ダイナミック型は、文字や背景色、ロゴ、イラストなどを大胆に使って、第一印象で強く記憶に残すことを目的とした目次デザインです
ピッチイベントや投資家向けプレゼン、カンファレンスなど「数十秒で印象が決まる」シーンで効果を発揮します。
ただし、単に大きく派手にすれば良いというわけではありません。
色・余白・階層構造・タイポグラフィの基本を踏まえた上で、意図的に“強さ”を演出する必要があるため、ある程度デザインの基礎を理解している中級者向けのレイアウトといえます。
グッピーズの目次のスライドデザインはひと目で情報が飛び込んでくる構成が特徴です。
大きな数字と文字、そしてブランドカラーのグラデーションが目を引き、資料が始まる期待感を高めます。「次にどの内容が登場するか」を一瞬で理解できる点も優れたポイントです。
背景にコーポレートカラーを大胆に使うだけでも、印象の強さは格段に高まります。
ビジネスコーチのスライドは、ロゴそのものをビジュアル要素として活用しています。
目次はシンプルですが、ロゴが大きく中央に据えられ、さらに濃いグレー背景と鮮やかな赤・青のコントラストが力強さを際立たせます。
フォントも明朝体を使い、落ち着きと信頼感のあるトーンを演出。企業ブランドを印象付けたい資料にぴったりな手法です。
ダイニーの目次デザインは圧倒的な文字サイズと大胆なレイアウトが特徴。
数字と見出しを大きく配置し、余白や文字のずらし方によって視線を動かします。静止したスライドでありながら“動き”を感じさせ、力強さと自由な精神が感じられるデザインになっています。
目次だけでダイニーのエネルギーや勢いが伝わる素晴らしいスライドです。
ダイナミック型の魅力は、「勢い」「力強さ」「印象」を資料の冒頭で与えられることです。
・短時間で記憶に残したいとき
・投資家や外部関係者など初対面の人に向けた資料
・ブランドの存在感や成長性を訴求したいとき
こうした場面で特に力を発揮します。
ただし、基礎的な目次デザイン(シンプル・左右分割など)では伝わらない“印象”が必要なときだけ使うと、より効果的です。
自由レイアウト型は、これまで紹介してきた「シンプル・王道型」「左右分割型」よりも、デザインの工夫とセンスが求められる目次デザインです。
レイアウトの自由度が高いため、視線の流れを意識して配置することで、動きのある印象を生み出せるのが特徴。
ひと目で記憶に残る資料をつくりたいときに効果的で、IR資料・会社紹介資料・ピッチ資料など、多くの人の目に触れるスライドに特に向いています。
グラフィックに自信のあるデザイナーや、資料に“らしさ”を出したいときにぜひ挑戦してみてほしいスタイルです。
CyberBuzzの目次スライドでは、スライド左側から伸びる円のカーブに沿って番号が配置されています。
数字の並びに沿って自然と視線が流れるため、動きのあるリズム感のある目次になっているのが特徴です。
さらに、見出しとページ番号を結ぶ細いラインが自由なレイアウトに「構造的な秩序」を与えている点も注目ポイント。
アクティブな印象を与えつつ、遊び心と読みやすさを両立したデザインです。
Awarefyのスライドは、曲線的なモチーフを大胆に配置し、目次をあえてサブ要素として扱っているのが特徴です。
文字サイズは控えめに設定されている一方で、周囲の余白がしっかり確保されているため可読性は担保されています。
また、曲線とグラデーションによって柔らかさとデジタル感を同時に演出しており、サービスの世界観が自然と伝わる構成になっています。
「目次=文字情報」という常識から一歩踏み込んだ、ビジュアル中心のアプローチが光る事例です。
Spirの目次は、他と一線を画すレイアウトと余白の使い方が印象的です。
一般的な目次の枠にとらわれず、スライド全体を使ってコンテンツを整理しており、まるで雑誌の目次ページのような完成度。
文字サイズや階層(ジャンプ率)の使い分けも巧みで、視線が自然と流れるよう設計されています。
「企業の価値観や世界観を資料全体で表現したい」というときに、非常に参考になるハイセンスなデザインです。
自由レイアウト型は、目次スライドの中でも最も自由度が高く、表現の幅が広いデザインです。
そのぶん、余白の使い方や情報の階層設計、視線の流れなどに注意を払わないと、かえって読みづらくなってしまうこともあります。
だからこそ、この型は資料デザインにある程度慣れてきた人向けの上級者向けスタイルと言えるでしょう。
一方で、うまくハマったときの印象は抜群で、「資料の中で最も記憶に残る1枚」になるポテンシャルを秘めています。世界観を強く打ち出したい資料や、ブランドのトーンを大切にしたいプレゼンのときに、ぜひチャレンジしてみてください。
今回は、「目次」のデザインを4パターン紹介しました。
プレゼン資料や会社紹介資料、提案書などにおいて、目次スライドはただの案内ではなく、資料全体の印象を左右する「最初のデザイン体験」です。
自分自身のスキルと相談しながら、最適な目次のパターンを検討してみてください。「シンプル・王道型」でも十分質の高いデザインができますよ。
パターン | 難易度 | 用途 |
---|---|---|
シンプル・王道型 | 初級者向け | どんな資料にも合う基本形。迷ったらコレ。 |
左右分割型 | 初〜中級者向け | イラストや写真など、魅力的なビジュアルを使えるとき |
ダイナミック型 | 中級者向け | ピッチや投資家向けで冒頭からインパクトを与えたいとき |
自由レイアウト型 | 上級者向け | 記憶に残る目次を作りたいとき |
まだもう少し別のデザインを見たい!と言う方は、 目次のスライドデザインも参考にしてみてくださいね。
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